下呂温泉の名前の由来は宿場駅の名前から

下呂温泉の名前の由来は宿場駅の名前から

日本全国には名湯と呼ばれる温泉が噴出をしている一帯があり、それらは必ずと言っていいほど観光地となっています。中部地方にある岐阜県飛騨高山市には、江戸時代に誕生した下呂温泉という場所があり、今でも年間を通してたくさんの方が詰めかける一大スポットです。簡単に下呂温泉の概要を解説すると、もともとは下留駅という宿場町でした。これは江戸時代に整備をされた中山道の宿場で、ここより下にある温泉ということから下呂という名前が付けられたわけです。東海道とは異なった険しい山道を進む街道で、下呂温泉は上方・江戸だけでなく北陸から訪れる方も大勢いた一帯です。また湯治場でもあることから、今とかわらないほどの人々で賑わいを見せていました。現在でも下呂温泉には計15の湯治場があり、長期滞在をして病の治療に専念をすることも可能です。温泉街には名前の由来や歴史を学べる施設もあり、観光には打ってつけの場所になっている場所です。

織田信長が愛した岐阜の下呂温泉の湯について

戦国の三英傑の一人として知られている織田信長が実は、下呂温泉にゆかりがあることをご存知でしたか。天正６年（１５７８年）の春、飛騨エリアを統治下にしていた信長が、豊臣秀吉や前田利家、森長可らを連れて下呂温泉へ湯治にでかけたという記録が古文書に残されていました。当時は戦国時代ですから、戦いの癒しにと下呂温泉を訪れてリラックスできる時間を過ごしていたのではないかと考えられます。元々信長は、豊臣秀吉や武田信玄などのような温泉好きな戦国武将とは異なりほとんど温泉に関するエピソードのない武将だったので、貴重な記録なのです。そもそも信長は幾度となく命を狙われているような立場にいたため、彼の行動は常に公言できないものとなっていることから湯治の記録が残されていないことも考えられるという見解もあるそうです。そんな彼が訪れた記録がある唯一の温泉となれば、非常に貴重な温泉であるのでぜひ入ってみる価値はあると言えるのではないでしょうか。